株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワンが1月15日に出版した『超訳 ニーチェの言葉』が、今、注目を集めている。
発売直後から異例の売れ行きとなり、現在27万部を突破。1,700円の重厚なハードカバーの古典がなぜこんなに売れるのか?今や、その売れ行きが新聞、雑誌、テレビで特集されるなど、社会現象にまでなっている。
「翻訳」と「超訳」は何が違う?
ニヒリズムや反宗教的思想といった独自の思想により、20世紀の哲学思想に多大なる影響を与えた、19世紀ドイツの哲学者ニーチェ。彼が残した数々の明るく力強い言葉の中から、現代人のためになるものを選別してまとめたのが、『超訳 ニーチェの言葉』である。
編訳は、哲学と宗教に関する解説書の明快さに定評がある白取春彦氏。白鳥氏が、現代に合わせてわかりやすい例を用いたり、必要に応じて1・2行訳文を追加したりしているのが「超訳」のポイントであり、翻訳とは決定的に違うところである。
店頭では、重厚感のある装丁に人気が集まり、「モノとしてそばに置いておきたい」、「プレゼントにしたい」などという声も多かったそうだ。購入層の約4割が20代だったともいう。
『超訳 ニーチェの言葉』読書会を4月1日に開催
『超訳 ニーチェの言葉』を読んだ読者を50名ほど集め、それぞれの本への思いを語り合う読書会が、4月1日に開催された。
当日は、お花見の人出で混雑するなか、大勢が『超訳 ニーチェの言葉』を片手に集まった。この日のために青森から駆けつけた編訳者の白鳥氏がゲストで、編訳・編集秘話などを語った。質疑応答終了後には、サイン会も開催。大好評の読書会となった。
「神は死んだ」という言葉があまりに有名なニーチェだが、『超訳 ニーチェの言葉』では、「一日の終わりに反省しない」、「喜ぼう。この人生、もっと喜ぼう。喜び、嬉しがって生きよう」などといった、明るく前向きな言葉232編が収録されている。明日への不安を抱えている今こそ、ニーチェの魅力ある言葉に触れてみてはいかがだろうか。
株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン超訳 ニーチェの言葉