26のEU加盟国の作品、31プログラムが楽しめる映画祭
“映画で旅するヨーロッパ”、「EUフィルムデーズ2016」が、東京国立近代美術館フィルムセンターで、6月18日から7月10日まで、また、京都府京都文化博物館で、6月25日から7月15日まで開催される。
欧州連合(EU)加盟国の近作を一堂に集め、ヨーロッパ社会・文化の多様性を紹介するユニークな映画特集で、今回は初めて、日本に大使館を置く26のEU加盟国全ての作品を上映。
日本初公開作品や主要な国際映画祭の受賞・ノミネート作品を含む計31プログラムの個性豊かな映画を観ることができる(京都では上映しない作品もあり)。
12作品が日本初公開、トークショーなどの特別プログラムも実施
上映作品は、マーレン・ハウスホーファーの同名の小説基に、主演のマルティナ・ゲデックが女性の感情の変化を描く意欲作「壁」(オーストリア)。
マンチェスター・ロイヤル・エクスチェンジ・シアターで上演され、批評家・観客ともに絶賛されたマキシン・ピーク主演の映像版「ハムレット」(英国)。
共産主義体制とその崩壊に直面した娘と母(イルメナ・チチコヴァ)の関係を描く「ヴィクトリア」(ブルガリア)など、12作品が日本初公開。
他にも、幸せな家族に訪れる変化を、意表を突く展開と端正な映像で描く、第28回東京国際映画祭最優秀芸術貢献賞受賞作「家族の映画」(チェコ)。
1992年8月24日に旧東ドイツの町、ロストックで実際に起こった難民襲撃事件を綿密に再現した作品「ロストックの長い夜」(ドイツ)。
主人公リサが恋した人は「死者」となる、1970年代のレトロなブダペストを舞台に、ジャポネスクとヨーロピアンが不思議にマッチした「リザとキツネと恋する死者たち」(ハンガリー)など、注目作品がずらりと並ぶ。
また、特別プログラムとして、ポーランド内外で極めて高い評価を得てきたアンジェイ・ヤキモフスキ監督の創作の秘密が監督 自身によって語られる「アンジェイ・ヤキモフスキの世界」(ポーランド/東京会場のみ)。
銀行マンでありながら、「融資」という形で900本もの名作映画を世に送り出したフランズ・ アフマンの生涯を描いた、今年7月公開予定のドキュメンタリー作品「ハリウッドがひれ伏した銀行マン」(オランダ)などが予定されている。

「EUフィルムデーズ2016」 公式サイト
http://eufilmdays.jp/