豊年踊りと亡者踊りが混じり合い継承されてきた踊り
野生的な囃子と流麗優雅な踊りで、国の重要無形民俗文化財に指定されている、「西馬音内盆踊り」が、秋田県羽後町西馬音内本町通りで、8月16日から18日までの3日間開催される。
豊年踊りと亡者踊りが混じり合い継承されてきた踊りと言われ、編み笠や彦三頭巾で顔を隠した踊り手たちの優雅な踊りは見る者を魅了する。
かがり火の中に踊り手のあでやかな衣装が浮かび上がる
盆踊りは夕刻より始まり、会場のほぼ中央の特設櫓に囃子方が陣取り、始まりを告げる寄せ太鼓に続き、「ヤートーセー ヨイワナ セッチャ」 という掛け声で囃子が始まる。笛、大太鼓、小太鼓、三味線、鼓、鉦の鳴り物6種の他、「地口」「甚句」の唄い手が加わり、踊りを盛り上げる。
踊り手のうち、とくに女たちは端縫と呼ばれる端布を縫い合わせた風雅な着物、あるいは藍染め浴衣に白足袋のいでたちで踊り、会場にはかがり火がたかれ、あでやかな衣装が浮かび上がる。
また、頭には編み笠または彦三頭巾と呼ばれる黒頭巾をすっぽり被り、顔を見せないようにしており、彦三頭巾のいでたちは亡者をかたどったという言い伝えを残し、盆に精霊とともに踊るという供養踊りの伝承の面影をいまに伝えている。

羽後町観光物産協会 「西馬音内盆踊り」
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