裸の若衆たちが神輿を担ぎ九十九里浜を疾走する
“上総の裸祭り”として親しまれる、「上総十二社祭り」が、千葉県一宮町一宮の玉前神社ほかで、9月8日から14日にかけて行われる。
13日の神幸祭では、玉前神社の神馬に先導され、九十九里の大海原を背に、上半身裸の若衆たちが神輿を担ぎ渚を疾走し、各社の神輿が集結する光景は圧巻で、祭りの最大の見どころとなっている。
1200年以上の歴史と伝統を誇る房総最古の浜降り神事
「十二社祭り」は、玉前神社の祭神である玉依姫が上陸した、と伝えられる太東崎に、その一族である神々が年に1度集まることに由来するといわれ、大同2年(807年)頃から始まったとされる。
祭りは、8日、境内・町内各所に結界が張られ、祭礼幟・提灯など様々な祭具が立てられる「幟立て」に始まり、10日には稚児行列、鵜羽神社お迎え祭、12日には宵宮祭などの神事・行事が行われる。
13日には例大祭が古式ゆかしく厳かに行われ、伝承される物語にあるように九十九里浜の釣ヶ崎海岸に神々が集うという壮大な物語の神事が行われる。
一宮町一宮の玉前神社を始め、同町宮原の南宮神社、いすみ市岬町中原の玉崎神社、同町椎木の玉前神社、同町谷上の谷上神社から、計5社9基の神輿が釣ヶ崎の祭場に集結。神輿を高く持ち上げて再会を喜び、それぞれ神霊合わせの祭儀をいとなんでから、またそれぞれの神社へ祭神を乗せて次々と還御の途につく。

「上総国一ノ宮 玉前神社」 公式サイト
http://www.tamasaki.org/index.htm