2人の関係性に焦点をあてた初の展覧会
東京都美術館では、「ゴッホとゴーギャン展」が、10月8日から12月18日まで開催される。
19世紀末に活躍した偉大な画家である2人の関係性に焦点をあてた初の展覧会で、ゴッホとゴーギャンの油彩画約50点と、2人の画家に影響を与えたミレー、モネ、ピサロなどの油彩画約10点を展示。親交のあった2人の共同生活の時期を中心に、初期から共同生活後のそれぞれの歩みを展観する。
同展は、愛知県美術館に巡回予定(2017年1月3日~3月20日)となっている。
2点のアルルの「収穫」が特別出品
展示構成は、「1章 近代絵画のパイオニア誕生」、「2章 新しい絵画、新たな刺激と仲間との出会い」、「3章 ポン・タヴェンのゴーギャン、アルルのファン・ゴッホ、そして共同生活へ」、「4章 共同生活後のファン・ゴッホとゴーギャン」、「5章 タヒチのゴーギャン」。
見どころのひとつは、ゴッホとゴーギャンがそれぞれに「最高傑作」と認めた、2点のアルルの「収穫」が特別に出品されること。
小麦の収穫を描いたゴッホの「収穫」は、画家自身がある1点の静物画を例外として「他のすべての作品を完全に圧倒する」と述べた自信作。
ゴーギャンの「収穫」は、日本初公開となる「ブドウの収穫、人間の悲惨」で、ゴッホが熱烈に称賛した、ゴーギャンのアルル滞在期の代表作。
アルルで見出したブドウの収穫の場面に、ブルターニュの女性、前景にはかつてゴーギャンが目にしたペルーのミイラのポーズをした悲嘆にくれる女性が描かれる。こうしたゴーギャンの作品は、ゴッホが想像に基づく制作を試みる大きな契機となったという。

「ゴッホとゴーギャン展」 公式サイト
http://www.g-g2016.com/