「絵画」と「書物」の出逢い
ポーラ美術館で、2015年3月29日(日)まで、企画展「紙片の宇宙」が開催される。
シャガールやマティス、ミロ、ダリといった20世紀の代表的な画家たちが制作した挿絵本の展覧会。初公開の挿絵を含む51点の挿絵本と、関連する絵画作品が紹介されている。
挿絵本とは?
「芸術家による挿絵本」は、フランスで19世紀末から20世紀中盤にかけて制作された版画の出版物。画家たちが古典文学や詩人の作品、または自ら書いたテキストに、版画技法による挿絵を制作した。
この挿絵本は、20世紀後半に写真印刷の技術が発達したことや、芸術家が文学との対話や書物の形式にこだわらなくなったことにより、衰退していくこととなる。
挿絵本は、版画作品としての鑑賞はもとより、理想の書物を求めた芸術家たちが監修した文字と挿絵のレイアウトや、表紙などのブックデザインへのこだわりなども、みどころのひとつだ。
展示点数は約200点
この展覧会では、約50点の挿絵本に含まれる180点の挿絵とあわせて、画家たちが手がけた絵画や彫刻など約30点も展示され、芸術家たちの活動を多方向から見ることができる。
このなかには、ドガのパステル画やフジタが子どもを描いた油彩画などもあり、様々な視点で楽しむことができそうだ。

ポーラ美術館ホームページ
http://www.polamuseum.or.jp/sp/shihen/