日本初、クラーナハの大回顧展
ドイツ・ルネサンスを代表する芸術家ルカス・クラーナハの日本初の展覧会、「クラーナハ展 500年後の誘惑」が、東京・上野の国立西洋美術館で、2016年10月15日から2017年1月15日まで開催される。
世界10カ国以上から、クラーナハ作品が日本へ集結。画家の芸術の全貌を明らかにすると同時に、彼の死後、近現代におけるその影響にも迫る。
同展は、大阪・中之島の国立国際美術館(2017年1月28日~4月16日)に巡回予定となっている。
「ホロフェルネスの首を持つユディト」、「ヴィーナス」などの代表作が来日
ルカス・クラーナハは1472年に生まれ、1505年頃にウィーンで画業を開始し、その後50年近くにわたって、当時の神聖ローマ帝国の政治的・文化的な中心地のひとつ、ザクセン公国の都ヴィッテンベルクで宮廷画家として活動した画家。
見る者を魅惑してやまない官能的な女性の裸体表現で知られ、宮廷画家として活躍する一方で、大規模な工房を開設し、同名の息子ルカス・クラーナハらと共に絵画の大量生産を展開。
絵画だけでなく版画によっても展開されたクラーナハの仕事は、盟友であったルターの肖像、また彼の思想を独自に視覚化したイメージの数々が物語るように、とりわけ宗教改革への貢献において特筆される。
展示作品は、「ホロフェルネスの首を持つユディト」(1530年頃/ウィーン美術史美術館)、「不釣り合いなカップル」(1530-40年頃/ウィーン美術史美術館)、「ヴィーナス」(1532年/シュテーデル美術館)、「正義の寓意」(1537年/個人蔵)などの代表作が並び、クラーナハの絵画が時を超えて放つ“誘惑”を体感することができる。

TBSテレビ 「クラーナハ展 500年後の誘惑」特設サイト
http://www.tbs.co.jp/vienna2016/