東京文京区にある小石川後楽園には、都内大名庭園では最大の500本のイロハモミジがあり、一部では見ごろを迎えた。まだ緑の葉や、真っ赤に向かう途中の色もあるが、これから晩秋に向け、日に照らされて輝く真っ赤な紅葉を楽しめる。
歩きながら観賞するスタイルの「回遊式庭園」で、景色が目まぐるしく展開していく
小石川後楽園は、東京ドームの横に位置する大名庭園で、その歴史はおよそ400年。江戸時代初期、寛永6年(1629年)に、水戸徳川家の祖である頼房(よりふさ)が、江戸の中屋敷(後に上屋敷となる)の庭として造ったもので、二代藩主の光圀(みつくに)の代に完成した庭園だ。
都内に現存する大名庭園の中では最古の庭園で、自然の美しさと人工の妙が融合する美しい景観と、学術的に非常に貴重であることから、国の特別史跡・特別名勝に指定されている。
小石川後楽園は、歩きながら観賞するスタイルの庭園「回遊式庭園」で、歩くたび、その風景の移り変わりと積み重ねにより、景色が目まぐるしく展開していく。「海、山、川、田園」に見立てた景が配されている園内では、景毎に変化に富んだ秋の色どりを楽しむことができる。
●小石川後楽園について
開園時間:9時~17時(最終入園は16時30分)
入園料:一般 300円、65歳以上 150円
※小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料
所在地:東京都文京区後楽1-6-6