株式会社ウェザーニューズは、突発的かつ局地的に大雨や雷をもたらす“ゲリラ雷雨”に対し、事前対策への意識を高め、被害軽減に繋げるために、7月~9月における“ゲリラ雷雨傾向”を発表した。
傾向としては、今年は、昨年よりも上空に入る寒気が入る日数がやや多い見込みで、“ゲリラ雷雨”発生が少なかった昨年に比べ、8月下旬を中心に3割程度多くなるとみられている。
“ゲリラ雷雨”をもたらす雷雲は、予め予測可能な前線による雨とは異なり、“急速”かつ“局地的”に発達するために、事前の予測が難しいのが特徴といわれている。
また、設置数に限界のある『アメダス』では、全ての降雨を正確に観測できないために、同社では、全国の同社サービス利用者からの降雨報告において、“ザーザー”と音がする以上の強い雨の中から、前線等の影響による雷雨(事前予測ができていた雨雲)を除いた「当日の朝の時点で予測できていなかった」雷雨を“ゲリラ雷雨”とみなし、10kmメッシュごとにカウントしている。
『アメダス(AMeDAS)』とは、「Automated Meteorological Data Acquisition System」の略で、地域気象観測システムのこと。雨、風、雪などの気象状況を時間的、地域的に細かく監視するために、降水量、風向・風速、気温、日照時間の観測を自動的におこなっている。運用は1974年11月1日から開始しており、現在、降水量を観測する観測所は全国に約1,300ヶ所が設置されている。
都市においての下水道の整備が進む一方、整備された下水道によりその水路の容認できる水量は狭められており、加えて遊水地がそのままでいられなくなっている現状では、突然の雨が街の機能を簡単にマヒさせてしまう恐れがある。逃げ場のない水が家屋を浸すことを防ぐ術は困難だが、いくらかでも迅速に情報を得ることで、避難のスピードは上げられよう。
株式会社ウェザーニューズリリース