大綱引きと並ぶ糸満市の伝統行事
沖縄県糸満市では、海の男たちの勇壮な祭り、「糸満ハーレー」が、糸満漁港中地区で、6月8日に開催される。
糸満ウミンチュ(漁師)が、大漁と航海安全、家内繁盛を海神に祈願する行事で、漁協青年部による御願バーレー、糸満独特の転覆競漕、最後のアガイスーブまで数多くの種目が行われ、9月の「糸満大綱引き」と並び、糸満の2大年中行事のひとつとなっていて、3万人を超えるという見物客で賑わう。
各ムラの名誉のために覇を競い合う
「糸満ハーレー」では、御願バーレー(グルーウグヮン)、アガイスーブ、クンヌカセー(転覆競漕)、中学生バーレー、青年団バーレーなどのムラ対抗による競技と、地域の人々の参加による高校生競漕、教員団競漕、職域競漕などが行われ、一般参加のアヒル取り・スイカ取り競争もある。
御願バーレーは、糸満漁協組合青年部による神事性を重んじる競漕で、競漕の先着順に白銀堂に詣で、一年間の大漁祈願、航海安全祈願を行う。また、「クンヌカセー」は、レースの途中で舟を一斉に転覆させたあと、舟を元通りに起こし、再び乗り込んで競漕する糸満独自の競漕形態で、転覆してもすぐに起こして漁を続ける技術と力強さを競う。
アガイスーブは、種目の最後に行われる競漕で、各村(西村、中村、新島)ともに、えり抜きの漕ぎ手が出場。距離も他の競漕の2.5倍、2,150mと長く、「糸満ハーレー」行事のハイライト。この競技に優勝することは、ハーレー行事の最高の名誉とされている。

糸満市 「いとまん観光ナビ」
http://www.city.itoman.lg.jp/kankou-navi/index.html