キリコや神輿が激しく暴れまわる勇壮な祭り
能登のキリコ祭りの先陣を切る勇壮な祭り、「あばれ祭」が、石川県・能登町宇出津で、7月1日・2日の2日間開催される。
初日は、40数本の奉燈(キリコ)が大松明の火粉の中を乱舞し、2日目は、2基の神輿を海や川、火の中に投げ込んで暴れる勇壮な祭りで、石川県の無形民俗文化財に指定されている。
神輿を海や川に投げ込み火の中に放り込む
「あばれ祭」は、宇出津八坂神社の祭りで、350年前、当地に悪病が流行したため、京都の祇園社から牛頭天王を歓請し、盛大な祭礼を始めたところ、神霊と化した青蜂が悪疫病者を救い、喜んだ地元の人がキリコを担いで八坂神社へ詣でたのが始まりとされる。
主な行事予定は、1日は、白山神社と酒垂神社が、八坂神社で神事を終えた後、それぞれの神輿が氏子の町内を渡御。キリコも動きだし、棚木海岸に向かい、夕刻には全町約40基のキリコが林立する。
午後9時、花火が打ちあがると、キリコは能登町役場前の「いやさか広場」へ向かい、キリコの入場とともに高さ7mにもなる5本の柱松明に火がつけられ、降りかかる火の粉を浴び、松明の周りを勇壮に乱舞し神恩に感謝する。
2日は、神輿はキリコを前後に従えて八坂神社に向かって出発。「チョーサ、チョーサ」の勇ましい掛け声とともに、担ぎ手たちは神輿を海や川に投げ込み、火の中に放り込むなど、勇ましいことを好む牛頭天王を喜ばせようと、思う存分暴れまわる。
梶川橋の上から神輿を川に投げ込み、水中で神輿を転がしたり上に乗ったりする豪快な暴れっぷりは、祭りのハイライト。神社に到着してからも、炎を上げる「置き松明」の中に神輿を放り込み、火の粉が舞い飛ぶほど容赦なく痛めつけ、神輿が拝殿に入る頃は深夜2時を回り、祭りはようやくフィナーレを迎える。

能登町 「行事案内/あばれ祭」
http://www.town.noto.lg.jp/www/event/detail.jsp?common_id=2563石川県 「能登のキリコ祭り/あばれ祭」
http://www.hot-ishikawa.jp/kiriko/jp/kiriko/abare.php