通常非公開の建築、庭園などを特別公開
京都では、「第41回京の夏の旅・文化財特別公開」が、7月9日から9月30日まで開催される。
対象となる文化財は、藤田家住宅、 並河家住宅・並河靖之七宝記念館など7箇所で、通常非公開の建築、庭園などが、期間限定で特別公開され、公開箇所ではガイドによる案内も行われる。
「学校に残る文化財」や「お屋敷・庭園の美」などがテーマ
今回の公開は、京都ならではの「学校に残る文化財」や「お屋敷・庭園の美」などがテーマ。
藤田家住宅(国登録有形文化財/上京区)は、明治期の東棟と昭和期の西棟からなる、帯製造業を営んでいた西陣の町家。「虫籠窓」「格子窓」を備えた東棟は伝統的な町家の構造、西棟には暖炉のある洋室や数寄屋風座敷、三階まで吹き抜けた廊下などの空間が広がり、部屋にあわせて誂えたテーブルや椅子、照明器具など調度品にも凝った意匠が施されている。
並河家住宅・並河靖之七宝記念館(国登録有形文化財/東山区)は、明治・大正期に活躍した七宝家・並河靖之の邸宅。明治27年に建てられた建物には、当時としては高い鴨居にガラス障子など、外国人客の訪れが多かった並河邸ならではのモダンな造りや調度品が残され、また、名造園家・7代目小川治兵衛が手がけた庭園や、国内に残る数少ない靖之の七宝作品もあわせて見学できる。
他に、ノートルダム女学院中学高等学校・和中庵、平安女学院大学・有栖館(有栖川宮旧邸)、上賀茂神社本殿・権殿・庁屋、下鴨神社本殿・大炊殿、 高台寺が公開予定となっている。

京都市観光協会 「第41回 京の夏の旅」
http://www.kyokanko.or.jp/natsu2016/index.html