震災からの湯布院まちづくり再復興の一歩
大分県・湯布院では、「第19回ゆふいん文化・記録映画祭」が、湯布院公民館で、6月24日から26日までの3日間開催される。
4月の熊本・大分地震により、湯布院町でも大きな被害を受けたが、このまま地震が終息に向かい、これ以上大きな被害が出ない事を前提に、“湯布院まちづくり再復興”を掲げ、当初の予定通り開催。
「松川八洲雄監督 没後10年」や、「熊本・大分地震 熊本復興支援企画」などが予定されている。
第9回松川賞は佐々木麻衣子監督の「紅」
「ゆふいん文化・記録映画祭」は、劇映画とは異なり、目に触れる機会の少ない良質なドキュメンタリーや記録映画を上映する映画祭。
主なプログラムは、24日(前夜祭)には、松川八洲雄監督没後10年企画として、同監督の伝統芸能記録名作「ふるさとからくり風土記 ~八女福島の燈籠人形」(1987年/31分)、「琵琶湖・長浜 曳山まつり」(1985年/32分)の2本を上映。
25日には、熊本・大分地震 熊本復興支援企画、“がんばれ熊本、蘇れ熊本城”として、今回の地震で被災した通潤橋などを残した種山石工四代の盛衰を、歴史的エピソードをまじえながら描く「石の譜」(1977年/48分/熊本放送)。
城石垣や民衆の石垣・棚田垣を日本国中に訪ね、石を積むという基本行為から、日本における土木の歴史的遺産を掘り起こしてゆく「石を積む ~石垣と日本人」(2001年/53分/脚本・監督:田部純正)も2本を上映。
また、黄色いベニバナの花に含まれるわずかな紅の色素を、カラムシの繊維に吸い取らせて精製する工程や紅の特別な美しさの秘密に迫る、第9回松川賞作品「紅」(2016年/17分/撮影・監督:佐々木麻衣子)。
高木隆太郎(83歳)の生涯をたどる記録映画「表現に力ありや ~『水俣』プロデューサー、語る」(2016年/100分/監督:井上実・片岡希/ゲストトーク:高木 隆太郎)など。
26日には、実際に指定暴力団にカメラが入り、今、何を考え、どんな暮らしをしているのか、知られざる日常から、ヤクザと人権をめぐり一体何が起きているのかを問い話題となった、「ヤクザと憲法」(2015年/96分/監督:圡方宏史/ゲストトーク:山之内 幸夫・元山口組顧問弁護士)などとなっている。

「ゆふいん文化・記録映画祭」 公式サイト
http://movie.geocities.jp/nocyufuin/home.html