大松明の炎が参道いっぱいに乱舞する
日本3大火祭りのひとつとされる「那智の扇祭り」が、和歌山県那智勝浦町の熊野那智大社で、7月14日に開催される。
通称で「那智の火祭」とも呼ばれ、大松明の炎が参道いっぱいに乱舞する様子は壮観で、重要無形民俗文化財に指定されている。
熊野の神々が那智大社から御滝前の飛滝神社へ里帰り
「那智の扇祭り」は、熊野那智大社に祀られている神々が1年に1度、もともとお祀りされていた御滝本に里帰りをし、御神威を新たにするという神事。
当日は、那智大社特設舞台で、11:00から大和舞(稚児舞)、11:30から那智田楽」が奉納され、14:00から御火行事が飛瀧神社(那智の滝)の参道にて行われる。
御火行事では、12体の熊野の神々を、12体の扇神輿に移し、御本社より御滝へ渡御し、御滝の参道では12本の大松明がお迎えし、その炎で清める。
「扇神輿」は幅1メートル、長さ6メートル程の細長い框に赤緞子を張り、金地に朱の日の丸を描いた扇を組み合わせ、白銅鏡8面、それに「光」「蝶 の髭」「縁松」「桧扇の花」などを飾りつけ、その姿は「那智の大滝」を表すといわれる。
大松明は、桧の割板を桶のように輪じめにしたもので、重さは約50kg。数百年の杉のなか、昼なお暗い御滝の参道に大松明の炎が映え、祭りのクライマックスとなっている。

熊野那智大社 公式サイト
http://www.kumanonachitaisha.or.jp/那智勝浦町 「那智の扇祭り」
http://www.town.nachikatsuura.wakayama.jp/forms/