浄火を火縄に受けて持ち帰る
京都のお正月を代表する風物詩「をけら詣り」が、八坂神社で大晦日から元旦にかけて行われる。
大晦日の夜、境内3か所の「をけら灯籠」に「をけら火」が焚かれ、参拝者は浄火を火縄に受けて帰り、灯明の火をつけ、雑煮を炊き新しい年の幸せを祈る。
「をけら酒」のふるまいも
八坂神社では、古式にのっとって火きり臼と火きり杵できりだされた御神火が、大晦日の除夜祭斎行ののち、境内の「をけら灯籠」にともされ、夜を徹して(31日19:30頃~1月1日5:00頃まで)焚かれる。
元旦の5:00には、新年最初の祭典「白朮(をけら)祭」が斎行され、折敷(おしき)13膳に削掛(けずりかけ)と乾燥させた白朮の根を混合して盛り、それに御神火を点じ御本殿正面から境内に向け撒かれる。
また、薬草として珍重される「をけら」を調製した「をけら酒(お屠蘇の一種)」がふるまわれ、一年の幸いを祈りながら受けることができる(31日19:30頃~1月1日5:00頃まで)。
八坂神社では、お正月限定で、産土宝印の守札を、桃の小枝に挟んだ「粥杖」の授与があり、1月15日の朝、粥杖に挟んであった守札を玄関に貼り、その枝でかき混ぜた小豆粥で食卓を囲むと、一年間無病息災で過ごせるといわれている。

八坂神社 公式サイト
http://www.yasaka-jinja.or.jp/