滝山寺本堂を舞台に大松明が乱舞する
愛知県岡崎市の滝山寺では、三河路に春を呼ぶ天下の奇祭「滝山寺鬼まつり」が、2月13日に開催される。
「鬼まつり」は、旧暦元旦から7日間、滝山寺本堂で天下太平・五穀豊穣を祈る修正会が行われ、その最終日の結願の日夕刻に催される祭り。
国重要文化財の本堂を舞台にして、祖父・祖母・孫の3鬼が手引きに伴われ登場し、その後を2.5メートルの松明を持った若者が鬼を追い、建物全体が火に包まれる勇壮な祭りで、愛知県の無形民俗文化財第1号に指定されている。
鎌倉時代から続く800年の歴史ある祭り
祭りの起源は、源頼朝の祈願により始められたと伝えられ、800年の歴史をもつという。滝山寺に登場する鬼たちは、手に鉞・撞木・鏡餅といった依代や太陽を意味する道具類を持ち、邪鬼を祓う鬼神とされる。
主な行事予定は、「寺宝展」(13:00~/宝物殿)、「大松明・12人衆行列」(15:00仁王門発、所要時間はおよそ60分)、「仏前法要」(17:00~)、「長刀御礼振り」(18:20~)、「鬼塚供養(豆まき)」(18:30~)、「庭まつり(田遊祭)」(19:00~)。
祭りのクライマックスとなる「火まつり」(19:45~)では、運慶作と伝えられる祖父面、祖母面、孫面をかぶった鬼が登場し、大松明を持った数十人の人々が、半鐘・双盤・太鼓を乱打され、ほら貝が吹き鳴らされる中で乱舞する様は圧巻。その後、観衆は堂内に上がり、消された松明を縁起物として持ち帰る。

滝山寺「鬼まつり」
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