「日本SF」の歴史を多彩な資料から読み解く
世田谷文学館(東京都世田谷区)では、「日本SF展・SFの国」を、7月19日から9月28日の期間で開催する。
小説、マンガ、アニメ、ゲームなど、今では日常に溶け込み、当たり前のように楽しむことができる「日本SF」が一体どのようにして、このような時代を迎えることができたのか。日本の作家たちがSFという表現を信じ、なにを、どのように伝えようとしたのかを、時代背景や多彩な資料から読み解いていく。
「日本SF大学校」に見立てた展示構成
同展覧会は、「日本SF大学校」に見立てた、「日本SF概論」「日本SF専門講義:講読1~5」「日本SF専門講義:技術演習1~2」「日本SF特殊講義1~4」「日本SF<演習>」という展示構成。
「日本SF概論」では、日本SFの父海野十三の生涯と作品の魅力の紹介や、「日本SF作家クラブ」創世記トピック、「SFマガジン」と「創元SF文庫」の一挙展示、SF作品を彩る挿絵の魅力、漫画家の、とり・みき氏による、本展オリジナルアニメーション「日本SF史アニメーション(仮題)」の公開などを予定。
「日本SF専門講義」では、日本SF第1世代(星新一・小松左京・手塚治虫・筒井康隆・真鍋博)の紹介や、円谷英二によってもたらされた特撮技術の発展とその功績、日本で最初の本格テレビアニメーションとして放送された「鉄腕アトム」の紹介が行われる。
また、「日本SF特殊講義」では、「大伴昌司の<仕事>」「大阪万博と<未来>」「日本SFと<映画>」「<戦争>と日本SF」の4つにスポットをあて検証する。

世田谷文学館 公式サイト
http://www.setabun.or.jp/index.html