現代美術に包まれる空間
神奈川芸術劇場で、曽谷朝絵のパブリックビューイング「浮かぶ」が11月3日まで開催されている。劇場のエントランス機能を持つアトリウムで開催され、入場無料で誰もが気軽に芸術と触れ合うことができる。
気鋭の現代美術作家
曽谷朝絵は、横浜、神奈川の文化振興に尽力した個人、団体に贈呈される「第62回横浜文化賞」文化・芸術奨励賞および「第62回神奈川文化賞」未来賞を受賞した作家。
数々の受賞歴や公共空間での展示経験を持ち、絵画やインスタレーション、映像と幅広いジャンルで活躍を続けている。2013年には水戸芸術館にて個展「宙色(そらいろ)」を開催し、大好評を博している。
身体感覚を研ぎ澄まして
本展覧会では、ガラスの壁面と吹き抜けの開放的な劇場のアトリウムで作品が効果的に発表されている。外壁ガラス面に光のしぶき「Splash」が出現。日暮れどきには色彩の森をイメージしたアニメーションが投影され、劇場全体が宙に浮かんでいるような感覚に包まれる。
現代美術と聞くと難しくとらえがちだが、開放的な空間に映し出される自然の風景を思わせる光に囲まれれば、ヒーリングミュージックを聴いているような心地よい感覚を味わうことができそうだ。

神奈川芸術劇場ホームページ
http://www.kaat.jp/d/soya