1980年代以降の日本映画を牽引してきた映画監督自らが上映作品を選定しその足跡をたどる
東京国立近代美術館フィルムセンターでは、「自選シリーズ 現代日本の映画監督3 井筒和幸」が、3月17日から3月29日まで開催される。
同企画は、1980年代以降の日本映画を牽引してきた映画監督が、自作の中から上映作品を選定。そのデビューから現在までの足跡をたどることによって、現代日本映画の原点を探る試み。
第1回の崔 洋一(2013年開催)、第2回の大森一樹(2014年開催)に続き今回が3回目となる。
15作品上映、井筒和幸監督初の本格的レトロスペクティブ
上映作品は、「足乃裏から冥王まで」(1979)から、最新作「黄金を抱いて翔べ」(2012)までの15作品(12プログラム)。
大阪を舞台に、少年院から高校に復学してきたリュウ(島田)とその仲間(松本、趙)の日々を描いた出世作「ガキ帝国」(1981年)。
大阪・岸和田を舞台に、悪ガキ中学生のチュンバ(矢部浩之)と小鉄(岡村隆史)が、対立する不良集団とケンカする日々を描く「岸和田少年愚連隊」(1996年)。
京都を舞台に、日本人と在日朝鮮人の高校生が、民族と国境の壁にぶつかりながらも恋をし、ケンカに明け暮れる「パッチギ!」(2005年、塩谷瞬 高岡蒼佑 沢尻エリカ)など、つねに気骨にあふれ、毒気に満ち、ヒリヒリするような作品を放ち続けている井筒和幸監督の、初の本格的レトロスペクティブとなる。
また、3月21日・28日の土曜日には井筒和幸監督のトーク・イベントも実施予定となっている。

東京国立近代美術館フィルムセンター「自選シリーズ 現代日本の映画監督3 井筒和幸」
http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2015-3/kaisetsu.html