華やかな祢里が祭り囃子や掛け声とともに勇壮に曳き廻される
静岡県掛川市では、遠州地方に春の訪れを告げる「遠州横須賀三熊野神社大祭」が、三熊野神社、横須賀地区で、4月1日から3日までの3日間開催される。
神輿の渡御とそれに従う華やかな13台の祢里(ねり)の曳き廻しが見どころで、笛と太鼓が奏でる祭り囃子、そして「シタッ!シタッ!」の掛け声とともに町中を威勢よく曳き廻される祢里の、勇壮かつ華麗な姿は見る者を圧倒し、城下町は祭り一色に染まる。
江戸の天下祭が今もいきづく
「遠州横須賀三熊野神社大祭」は、享保年間(1720年頃)、当時江戸幕府老中職にあった第14代横須賀城主 西尾隠岐守忠尚(にしおおきのかみただなお)が、当時の江戸天下祭(神田・山王両祭礼)の祭り文化を横須賀の地へと伝えて以来、子々孫々と受け継がれてきた280余年の伝統を誇る祭り。
主な行事予定は、1日(揃・そろい)が、祢里曳き廻し(12:00~21:00)。2日(宵宮・よいみや)が、三社祭礼囃子演技奉納祭(10:30~)、各町内役廻り(11:00~17:00)、夜祭り(18:00~21:00)。
3日(本楽・ほんらく)が、子授けの神事祈祷(7:00~10:10)、祢里供奉行列(9:30~)、例大祭・神幸祭(10:20~)、神輿渡御・還御・還幸祭(11:00~14:00)、子授けの神事(11:00頃/西大谷川堤防、13:00頃/水神宮)、地固め舞・田遊び奉納(15:00~)、夜祭り・千秋楽(17:30~21:00)。
祢里の行列が通りを埋めつくす祢里供奉行列は、まさに壮観で、夜祭り・千秋楽では、神輿に供奉し、町内を一巡した13台の祢里が境内に参入。
勢揃いすると、一斉にお囃子がやみ、境内は一瞬に静寂を取り戻し、千秋楽の儀式がおごそかに取り行われる。 そして「シャンシャンシャン、シャシャシャンシャン」の手拍子と共に、再び囃子が始まり、怒濤と喧騒の中、祭りはフィナーレを迎える。
(画像は掛川市「遠州横須賀三熊野神社大祭/平成28年ポスター」より)

掛川市 「遠州横須賀三熊野神社大祭」
http://www.city.kakegawa.shizuoka.jp/kankou/event/